5コマでわかる食べ方のキホン

良いお店の素敵な店主

第1回 西荻窪「+Cafe」

2015/12/11

よく通っているお店の店主さんってどんな人か知っていますか?
今までどのような道を歩んできたのか、どうやってセンスを培ってきたのか、
そして、どんな想いでお店をやっていているのか。 「人に歴史あり」なんです。
ここでは、普段聞くことのできない素敵な店の店主さんに焦点をあてます。
最後に、登場いただいたお店の店主さんに「大切な人を連れて行きたいお店」を教えてもらい、 リレー形式で紹介していきます。素敵な人は素敵なお店を知ってるんです。

多くの人が足早に行き交う西荻窪駅の近くにあるにも関わらず、街の喧騒とは無縁の穏やかな時間が流れる+Cafe(タスカフェ)。
今年で10年目を迎えるこのカフェのオーナーは、建築家の岩間航さん。
ゆるくて居心地の良い空間をつくった岩間さんに、ご自身のこと、お店のことなどを聞いてきました。

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お店についてもいろいろ聞きたいのですが……、
まずは岩間さんについて教えて下さい!どんな子供・学生でしたか?

co_faceえっ、いきなり! そうですね、図工などのものづくりは好きな子供でした。
夏休みの工作とかで、廊下に張り出されたり、よく賞をもらったりする子っているじゃないですか。あのタイプです。
あと、数学は得意でしたね。小学校5年のときに家族でアメリカに引っ越したんですが、向こうの学校でもできるほうでした。アメリカって、中学・高校・大学と学年があがるごとに、勉強量は増えるけど、小学校のときってすごく遊ばせるんですよ。だから、今思うと、日本での勉強が少しみんなより進んでいたから「できる!」って思い込んじゃったのかもしれない。笑
その後、中学時代はアメリカで過ごして、高校1年の2学期に日本に戻ってきました。
帰国子女が多い高校に入ったんですが、英語ができる子がたくさんいて、「英語のほかに自分の得意なことはなんだろう」と思ったんです。それででた答えが「数学」と「ものづくり」。空間把握とかすごく得意だったし。建築学科のある日本の大学に進んで、その後オランダの大学院に進学しました。

「自分の強みを活かせる=建築」だったんですね!
オランダでの学生時代ってどんな感じでした?

そうだね、もちろんそこに「好き」とか「面白そう」とかを発見できたからなんだけど。
オランダでは、本当に建築ばっかりでした。
自分で研究テーマを探して、どうしてそれが今の建築界に必要なのかを説明して、OKがでたら、やっと研究できるって感じで。テーマを見つけて証明までが難しいんです。

岩間さんはどんな研究をしていたんですか?

僕の研究テーマを簡単に言うと「デザインのお友達理論」。ちゃんとしたタイトルもありますよ。笑。ものをつくるときに、周辺との関係性や必要性をリサーチして、周りのものと制作物をお友達にしていく……という、そのものがあることで、全体の協調性をだせるし、逆に遮断することもできる。みんなを仲良しにして、全体をデザインするってことかな。ざっくり説明するのは難しいね。

わかるようなわからないような……。
その後、日本に戻ってきて、建築家としてのキャリアをスタートされたわけですよね?

そうですね。帰国後、大学の先輩の事務所に1年くらい通って仕事のまとめ方とかを学んだけど、最後のほうは自宅のリフォームとか勝手にはじめたりして……。
その後、自宅に事務所を構えました。
仕事を始めたとき、年に何回かパーティーとか開いていて、たくさんの人にリフォームした自宅に招きました。作品を見てもらうっていいなと思って。だから、外に事務所を構えるってなったときに、事務所だけじゃ、家でやっている時となにも変わらない、不特定多数の人に訪れてもらう場所とは?と考えたときに「カフェ」をくっつけちゃおうとなったんです。

それで「+Cafe」が誕生したんですね!

そうそう、Office + Cafeで、「+Cafe」。
カフェがオープンしていないときは、打ち合わせスペースとしても使えるし、いいかなと思って。
それに、今までは建築業界にどっぷり浸かっていたけど、カフェを始めたらいろんな人が来てくれて、たくさんの人と出会えたし、自分のつくった空間も見てもらえるし。

「+(タス)」にはそんな意味があったんですね。

それだけじゃなく、週末限定で他のカフェが入る週末カフェやイベント、個展など、さまざまなことを足していくって意味もあります。
これからのことで言うと、もっと積極的に近場のお店の食材を使って、フードを提供していきたいなって思っています。この辺りっておいしいものがたくさんあるんです。イートインできないお店もあるので、+Cafeで食べられるよってなるといいなって。

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今まで、そして、これからも大切にしている「想い」を教えていただけますか?

そうですね、オープン当初から変わらず大切にしているのは、ゆるい空気感と長居してもらうこと。
肌で感じるものも大切だと思っていて、料理をおいしく感じたり、また行きたいなって思ったりするのって、五感すべてで得るものなんじゃないかなって。いろんなものがつながって、ひとつのことができあがる。大学院で研究したことに通じるところもあるかもしれませんね。

ありがとうございます。

次回は岩間さんが内装を手がけ、大切な奥さんや娘さんを連れて行きたいお店をご紹介します。

 

 

■SHOP INFO
名前:+cafe(タスカフェ)
住所:東京都杉並区西荻北3-1-9 山屋ビル3F
電話:070-6463-1009
営業:火~金15:00~23:00、土・日13:00~23:00
定休:月
Web:www.tasuorg.com/cafe

この記事を書いた人
高橋 佑佳